2018/06/08

どうしていい器を使うべきなのか、その意味が生まれて初めて分かった

私は今まで、食器というものを意識して使ってきませんでした。

1. いい器に出会うまで

お茶わん、おわん、おかずを乗せる平たいお皿、カレー皿と用途ごとに、使い分けはします。でも、たんなる食べ物の入れ物にしかすぎませんでした。そして、食器は、そのような役割を果たせば十分だと思っていました。

しかし、ある皿に出会ったことで、そのような考えを改めることになったのです。

その皿を見つけたのは、京都四条と五条のあいだにある「木と根」というお店でした。

そのお店は、雑貨を扱うとともに、喫茶店もかねています。以前からずっと、そこの喫茶店に行ってみたいなと思っていました。

何回か訪れたことはありますが、閉店後だったり、休業日だったり、空振りつづき。

今回、ようやくお店が開いている時間に行くことができました。でも結局、着いたときには、喫茶スペースの営業は終了です。

ものすごく気落ちしましたが、せっかく来たのだからと思い、雑貨を見ることにしたのです。

そこで見つけたのが、この皿です。

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実は、もう一枚あった黒い皿も気になりました。ただ、2枚は必要無いなと思ったのです。そこで、より心が動いたこちらの皿を選びとりました。

この皿が、その魅力を放つのは、食べ物を食べ終えた後です。

ふつうは、食べた後の食器は、すぐ流しに下げて、視界から遠ざけたいもの。

でも、この皿の場合は、食べ終えてちょっと汁がたまっているようなサマも、しみじみ見ていたいという気持ちになる。

出会わなければ、こんな気持ちになるということに気づかずじまいだったでしょう。

2. 作者をご紹介

作者の田中茂雄さんは、奈良の明日香の山の中で、陶芸をしています。自宅兼アトリエで、展示販売もしているそうです。

「川口美術」という骨董店のこの記事に、お宅のようすがくわしく書かれています。まさにスローライフそのもの。

あこがれの田舎ぐらしは、あこがれだけで終わりそうですが、この場所は、いつか訪れてみたいです。

もう少し子どもが大きくなればな、と思いつつ。